お問い合わせ

Concept

コンセプト

作業をする先代のおじいちゃん

受け継ぐ、手しごと。
育む、あしたの笑顔。

鮮やかなオレンジ色の実をかじった瞬間、とろりとした果肉の食感とコクのある甘さが口に広がる「あんぽ柿」。ここ、福島県国見町で200年続く畑を舞台に、私たちはこの特産品を作り続けています。

皮をむいた柿に硫黄の煙をまとわせる「燻蒸」という一手間が、きれいなオレンジ色のセミドライフルーツを生み出す秘訣。果実に栄養がたっぷりいくよう、膨大な数の花を間引く「摘花」。その全ての作業を、6代目の私と、92歳の先代であるおじいちゃんの二人で行っています。

料理人時代の持地良太さん

料理人から迷わず、
農家の道へ。

あんぽ柿づくりのこだわりを語る私ですが、2020年に就農するまで農業の経験はまったくありませんでした。高校卒業後、料理人を目指して東京の名だたるホテルやレストランで経験を積み、その後は石垣島で民宿を手伝う日々。福島に戻った時、親から「農園を継いでくれる人を探している」と声をかけられました。

抵抗や不安よりも「面白そう」という気持ちが勝りました。いつか自分のレストランを開きたいと思っていたので、自分が育てた作物で料理を提供する「農家レストラン」という夢が描けたからです。長年農業を営むおじいちゃんの存在も、私の背中を押してくれました。

開発したあんぽ柿のバターサンド

若い世代のスキルを活かし、
農業をより良いほうへ。

あんぽ柿づくりは、手間暇のかかる仕事です。高さ10メートルのはしごに登って柿を吊るし、一ヶ月間、天候に合わせて小屋の窓を開け閉めする。平均年齢約70歳というこの町で、私たちはまず「お年寄りが好んで食べるもの」というあんぽ柿の一般的なイメージを変えたいと考えました。

その挑戦の第一歩が、フランスの伝統菓子をヒントにした「あんぽ柿のバターサンド」です。バターとクリームチーズの滑らかなクリームに主役のあんぽ柿をふんだんに使い、香ばしいガレットブルトンヌでサンドした、新しいスタイルのスイーツを開発しました。伝統を守りつつ、これまでにない視点で商品開発をしたり、SNSで全国に発信したりする。それは私たちの世代だからこそできること。得意なことを活かして、農業の楽しさ、魅力をひろく伝えていきたいです。

ページの先頭へ